2022/12/17 19:16
こんにちは。
ARCDのお客様は皆さん帽子好きな方が多く、店頭に置いておくと反応の良いアイテムの1つです。
ただ世間では帽子離れが著しいみたいで、電車内でもほとんど見かけなくなってきました。確かに帽子って極論なくてもコーディネートが成立してしまうので、今はニッチなアイテムなのかもしれません。帽子をかぶっているとそれだけでお洒落に見えてしまうと言う現象もひと昔前までは特に感じませんでしたが、今はかぶっている人を見かけると余計目立って見えます。
僕はかれこれ帽子歴は20年以上でしょうか。時代と年齢の移り変わりで身に着ける物は変わってきましたが、高校生くらいから決まってハット、キャスケット類が好きでした。昔から帽子をかぶる理由はコーディネートに奥深さを与える事ができるから。仕上げとして帽子をかぶらないと何か足りない欠如した気持ちになります。
独立してから色々な展示会に足を運ぶようになりましたが、数ヶ月前に行った「ニューエナジー」の展示会。色々見回った中でなかなかしっくり来るブランドが見つからなかった中、一際目立ったクリエイティブなブースがありました。
「Kaori Millinery」というブランド。
僕の帽子好きのアンテナが反応してしまいました。
赤一色で表現されたオートクチュールの帽子達。
展示会と言う概念を超えたミュージアムの様な芸術品の様なブース。
お店で扱いたいと思い交渉し、見事取り扱いが決定。早速、ARCDの別注として作品を作っていただくことになりました。
ARCD別注で出来上がった渾身の作品がこちら。
毛足の長いフェルトハットで、ブリムが長く、クラウンを高めに設定。中世的なデザインですのでサイズが合えば男女でかぶることができます。ご覧の3種類はそれぞれKaori Millineryが出来る表現の違いを表していまして、ベーシック、ダーティータイプ、オートクチュールタイプとなります。
赤のハットに関しては、自分の個人のオーダー品なのですが、あまりにも素晴らしい作品に仕上がったので、一旦販売させて頂くことにしました。
またビスポークも承っているので、ご希望であれば他のお帽子を作って頂くことも可能です。
帽子職人の事を指す「Milliner 」(ミリナー)デザイナーの前田かおりさん。
サロン・ド・シャポー学院で帽子作りの基礎を学んだ後、ロンドンにて世界的なトップミリナーの一人であり、伝統的な総手縫いに夜制作手法を継承する数少ない帽子デザイナー兼職人のプルーデンスの元で3年かけクチュールミリナー技術を習得。ヴィヴィアンウエストウッドでヘッドウエア製作アシスタントを務めると同時に、独自の活動としてイングリッシュオペラ等への舞台衣装のヘッドウエア製作にも従事。その後クチュールミリナーとは異質となるマスプロデュースの帽子作りを学ぶ為、ウィーンの「ミュールバウアー社」で研修を行う。2014
年にカオリミリネリーとして独立をスロと共にコラボレーションとしてKeiko Nishiyamaのロンドンのランウェイショーに参加。現在は東京を拠点にクチュールミリナーとマスプロデュース両方の技術を活かしたビスポークハット職人及びヘッドウエアデザイナーとして活動しています。
Kaori Millinery Bespoke Hat
Size 59
¥165,000(tax inCluding)
個人オーダーから始まったこの帽子。黒だとありきたり、でも赤の帽子だったら欲しいかも、と言うことでこの強烈な帽子が完成。この作品は僕が所有していたワッペンやアクセサリーを使用して頂き、完全に前田さんに任せたオーダー品。何となくコンセプトに「アヴァンギャルドに」とだけお伝えして完成しました。個人的にはとても大満足で、火の鳥のようなフォルムが気に入っています。ただ自分のオーダー品にしておくだけだと勿体無いと言うことで一応展示&販売することにしました。欲しい方いたら是非遠慮なくご購入ください。笑
ワッペンはセックスピストルズのアルバム「勝手にしやがれ」から英訳で「Never Mind The Bollocks」でもお馴染みの「Bollocks」というワードが入ったもの。結構際どいワードの一つですが、そこは気にしない。笑
ユニオンジャックの旗がなびいている様にシワ加工し、矢が旗を撃ち抜く様を表現。ドイツのアーティストが作ったターコイズの十字型の陶器を付け、ヴィンテージのワッペンもつけて頂きました。
後ろ側は毛足の長い装飾を施し、髪の毛の様に動きのある様を表現。
右側にはフェザー。フェザーも丁寧にハンドで赤く染色しもらいました。まるで火の鳥のごとく生命が宿ったような帽子に。
Kaori Millinery Bespoke Hat
Size 58
¥71,500(tax inCluding)
続いてライトベージュ。パンキッシュな感じにとオーダーしたもの。
モフモフな毛足の長さは活かしつつ、そこにあえて”汚し”の美学を投入しダーティーフィニッシュにしたもの。汚しと言っても極端に黒ずんだ感じも違うので、ほんのりと薄く。
ブリムの先端を削り縫い合わせる。まるで何年も使ったかの様なユーズド感を演出。
個人的にはこの帽子はカジュアルな服装の時もいいですが、スーツとか綺麗めな格好の時にあえてこの帽子をかぶる感じがかっこいいと思います。
それで髭と長髪だったらなお完璧です。笑 とは言えそれはよくありがちな発想ですので、普通に髭なし短髪でも似合うはずです。
続いて
Kaori Millinery Bespoke Hat
Size 58
¥66,000(tax inCluding)
優等生モデル。
カオリミリナーを知ってもらう為にも必要なベーシックな帽子も用意しました。これが原型バージョンです。
色はグレージュ。柔らかさの加わったグレーという感じでしょうか。グレーはよく何でも合う色と言われており、何にも染まらないんですね。つまりコーディネートに落とし込んだ時もそれ相応に何でも合う色。
ニュートラルな色だからこそガンガン使うのに適しています。
ブリムもガタガタにしていません、余計な装飾もいっさいなし。素材の良さだけを活かしたシンプルな帽子です。
ちなみに、このフェルトは水をかけて、タワシで毛並みを揃えるとハラコの様なツヤと毛並みに変化します。写真がないので、ご希望でしたら店舗でお見せしますのでリクエストしてください。毛並みの表情がかわりより楽しめます。
専用の箱もご用していますので、保管の場合も問題なし。またクリスマスプレゼントの時期ですのでこの箱で帽子を贈ることもできます。
素敵ですね。
それぞれ僕が被った感じ。比較的顔が大きめ、頭でかめの僕ですがこのバランスです。
さてこのハット、ビスポークなので1点のみ。争奪戦になることを期待しています。
ARCD 嵐田
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