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2023/03/18 19:15

 

僕は普段から革製品が好きで色々集めてます。

特に靴と革ジャンは結構な数。

靴に至ってはクローゼットに入らない分をお店で保管しているくらいです。

いい加減辞めようと思ってはいるのですが、革製品は良いのがあるとつい買ってしまう。。。

そんな自分ですが、バックはあまり持っていません。

理由は自分が欲しいと思っているデザインと機能が備わっている鞄がなかったから。

最近はナイロン系のバックが増えてきていると思いますが、どうしてもそれは持ちたくない。けど革のバックは重くてやだ。

そんな矛盾を抱えている為、結局手ぶらの状態が多くなってしまいます。

しかし年齢も年齢。仕事でちゃんとした鞄が必要なシーンも出てきたので本気で探すことに。






そんな矢先、気になる鞄ブランドが見つかりました。

「CECCHI DE ROSSI」(チェッキデロッシ)。

気に入ったポイントは2つ。

デザインが華美ではなく、革の雰囲気が良かったこと。

使っている革はヨーロッパの名タンナー「GUIDI」社のもの。

伝統的なベジタブルタンニンなめしの手法を用いて時間をかけ、ゆっくりと革に栄養分を与えて革を作成。一般的なベジタブルタンニンは堅牢度が高い反面、硬い質感に仕上がることが多いですが GUIDIのレザーは独特のアジのあるレザーで柔らかく吸い付く様な感触。馴染みのよさに加え経年変化が楽しめるレザーです。




デザイナーはTOMMASO CECCHI DE ROSSI氏。

CECCHI一族は古くはCECCHI家とDE ROSSI家が一緒になった家系。

イタリアのトスカーナで有名なFIRENZEより西に30分ほどの山と緑の深いペーシャと言われる場所に一族は居を構えています。

近年までGUIDI社もこの土地にアトリエがあり、革の産業に携わる中では知られた土地でした。

この一族は山を所有しブドウ畑=ワイナリーの経営を主としています。

山には住居もさることながら、夏場のゲストハウスなども運営。その山の一角にブランドのアトリエも存在します。






その鞄は非常に特徴的な製法。

靴で使われる「木型」(ラスト)の様な型に革を伸ばし形成する’’モールド製法’’により革を曲げ固定。

革を水で濡らし、LASTを用いて伸ばす=形成する、乾かす、の一連の作業を繰り返し形を作っていきます。

一部カーブの部分はフラットに張り合わせており、原型自体には縫製は存在しません。

この張り合わまで含む’’一体成形’’ の技術が今となってはイタリアしか存在しないので非常に特殊な技法となります。

しかも全部手作業の工程。すごく面倒な作業をしているのです。





鞄に施される染色は、一族で生産するワインを主原料にした、国際特許を有する染色’’ペレヴィーノトリートメント’’によるもの。

毎シーズン展開する色目によって赤、白、ロゼを使い分け染料を作り上げます。





モードル製法で形作ったデザインは、無縫製と言う独特で強いデザイン性を持ち合わせる反面、その製造工程で革本来の持つ油分も飛んでいくのに等しくもあります。





その染色は’’ダイイング’’とは呼ばず、トリートメントと言う名称からも察する様に、ワイン原料のタンニンが作用することで、染色しながら再びタンニンにて鞣しているに等しい、非常に理にかなった成形と染色といえます。

なので個体ごとに行う手捺染(てなっせん)による染色のムラ、個体もブランドの特徴になっています。



こちらで動画を用意したので興味のある方はご覧ください。

では今回ARCDで入荷したものを見ていきましょう。





ーCECCHI DE ROSSI CELLULA 198ー
Size:縦(Height)39Cm/横(Width)45cm/奥行き(Depth)20cm
Horse Hide(馬革)
¥385,000 (including tax)
MADE IN  ITALY

日本ではARCDが初の取り扱いとなるCELLULAシリーズ。

クロコダイルの紋様の様に、高級感を持つパッチワークのレザーが特徴的です。











リュックになるスーツケース型の鞄。1泊2日の旅行でも良いですし、普段使いにあえてこの鞄を使うのもカッコいい。





選んだのはナチュラルカラー。

経年変化を遂げてカッコよくなりそうな感じがしたので、この色にしました。

染色はベジタブルタンニン鞣をした馬革に白ワイン染めしたもの。

この感覚は男性特有なのかもしれませんが、ワイン染めにより微かに白がかった’’シミ’’の様な感じがカビっぽくて良い。

カッコつけてない、カッコよさ。 

最初から傷んだ感じのヤツれ感。




手作業で革を伸ばして成形。革の歪みも味わい深い。
マチの広さも確保しているので、地面に置いた時も安定感があります。





さて肝心の中身。コの字型のジップを開くとこんな感じ。

良くあるスーツケースの様に2ルーム仕様です。












僕は旅行に行く際荷物が少ない方なので、多分これで1週間はいけそうな感じはします。

奥行きもありますし、しっかりと蓋もついている。

機能性は見ての通り、十分満たしてくれるでしょう。









続いてこちら





ーCECCHI DE ROSSI CELLULA 96ー
Size:縦(Height)26cm/横(Width)36cm/奥行き(Depth)11cm
Horse Hide(馬革)
¥217,800 (including tax)
MADE IN  ITALY





実は自分用に作った別注モデル。

しかし展示会当時にサンプルがなかったので、どんな感じに仕上がってくるか想像つかず。

いざ入荷してみると思ったより完成度が高かったので一旦店頭販売することにしました。

ずっと残っていたらいつか買おうと思います。笑

こちらは染色に白馬革に白ワイン、クロロフィル、没食子タンニン酸、硫化アルミニウムを使用。

イエローベースですが、所々に色が抜けていたりしてちょっと白っぽかったりします。






CECCHI DE ROSSIの鞄に使われているジップはイタリアで有名な’’LAMPO''を使用。

金具はアルミの削り出しです。

このモデルは周囲を覆うジップがデザインとしてエッジになっている。






横から見たときの感じも扇型に広がりを持たせます。




リュックと同じく、パッチワーク状縫製して作られるレザーは大変手の混んだ作り。

クラフト感が強く出ていますが、ナチュラルのものと比べると雰囲気が一変しモダンな雰囲気に。





元々は自分用で作ったこともあり、展示会に行くときや、ちょっとした商談に持っていく’’ビジネス用’’の鞄であること
を想定して作ったもの。

真ん中のジップには財布とか名刺入れを入れて、サイドにはノートパソコン、片方には資料など書類を入れる場所として使える。

色々他のモデル比べた結果、自分の中でちょうど良いサイズだと確信しています。






2本のストラップが持ち手となり、こんな感じのクールなデザイン。




こちらはお客さんに持ってもらった感じです。

パッチワークモデルとしては日本初の取り扱い店なので是非手に取って実物を見ていただけたらと思います。





ちなみに、展示会場にCELLULA198の使用後のモデルがあったので参考にしてください。こんなカッコよくなります。







色はバリエーション豊富。

個人的に次はパープルとかでも作りたいとか思ったりしてます。まだわかりませんが。

鞄自体に派手さがないけど、やりすぎてない感じが好感を抱かせてくれる。

100%天然素材でできた贅沢なバック。

いつもの格好にスッと馴染んでくれそうです。

では明日他のモデルも紹介していきます。


(オンラインストアはこちらから)






嵐田

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