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2024/02/03 19:30


「eofm」(イオフム)


服の歴史と構成を織りなす要素として、民族衣装を研究材料にし、そこから得られる機能性や美を服に落とし込み多方面から表現しているブランド。

服の源流は一般的にミリタリーやワーク、ユニフォームと認識されているのはここ数百年からの話。


「実は民族衣装が派生の物がほとんどなんですよ」とデザイナーの鶴田さんは言っていた。




eofmとの出会いはある大きい展示会がきっかけであった。実際eofmのデザイナーさんがその現場にいたわけではなかったが、その友人のトゥアレグのバイヤーさんが参加していて、ブースにカッコいいレザージャケットが飾ってあった。思わず「このレザージャケットめちゃくちゃかっこいいですね、うちの店に置きたいです」と伝え、その場でお願いしてeofmさんのデザイナーさんに電話をかけさせてもらい、直談判で取引をさせてもらった。






それがこちら。


本元のレザージャケットから更にワガママオーダーをかけ、僕が買ったヴィンテージトゥアレグの超希少パーツを10個前に縫い付けてもらったオーダー品。完成したジャケットは類を見ない唯一無二の存在感に仕上がった。しかしこのジャケット、製作費もかなりだったので値段が50万ほどの価格設定に。「どうせすぐ売れないかな」と思っていたが予想は大きく外れ発売から数ヶ月で完売してしまうのだった。当初は10年ぐらい売れなかったら自分のものにしようと思っていたのに。こんなにも早く嫁いでいくとは思いもしなかった。






時は流れ、昨年のS/S展示会シーズン。eofmからあのレザージャケットの新作が出たとの電話をもらった。

それは前身頃がアフリカのコンゴ伝統織物である「クバクロス」を使ったもの。






リベンジを果たすため、次に僕が欲しいと思ったのがこのクバクロスを使った「レザーベスト」だった。その理由は単純にベストと言うアイテムが好きと言う他ならない。


デザインソースは自分が普段から愛用するヴィンテージHarley-Davidsonのレザーベストから着想を得て作成をお願いした。


ちなみに僕はバイクは乗らない。







eofm / African Kuba Cloth Horse Leather Vest
Price/¥165,000〜¥178,200
※生地によって価格が異なります。
Size/Free








完成したのがこちら。



使用したアフリカ・コンゴ(旧クバ王国と呼ばれた)の伝統織物である「クバクロス」


18の民族から成るクバ王国の居住地地域では、綿花が取れない為、伝統的にラフィア椰子の葉の繊維で衣装を作る文化がありラフィア椰子の葉を細く

裂いた繊維で男性が生地を織り、女性の手で独特の幾何学模様の刺繍やアップリケを施しているそう。


1枚のクバクロスを完成させるの長い月日がかかる為、途中で染料や材料が不足したり、はたまた作者の気分が変わったりなどで模様が変わったりする。その模様は作者の地位や年齢、所属部族、また性格などその人自身の人生(または気分)がアートして刻み込まれているそうだが、まだまだその謎は解明しきれていない部分もあるそう。


そんなクバクロスは収集するマニアがいるほど、美術品やインテリアとしても幅広く認知がされているが、パッとすぐ買えるものでもない。もちろん天然物なので年々その材料の確保も難しくなっており、生地も着々と高騰している。


日本でも3年前くらいに流行したが、それは一過性のもので、民芸品としてとても奥の深い生地なのである。




そして手織りの生地と言うこともあり、全ての作品が世界に1枚しか存在しない。もちろん表情も異なるので同じ1枚を選ぶとしても見え方は変わる。






後身頃にはポーランド製のホースレザーを使用。クバクロスの優しさとは対極にワイルドで、表面が荒々しいのがホースレザーの特徴。タンニン鞣をした革には光沢もあり、エイジングの過程の中で革の進化を楽しんで行くのが至高の喜びになる。



またレザー自体の重さもある為、着心地を考慮して革を0,9mmまで薄くして着心地も考慮しているのが特徴。軽さがある分、夏以外の3シーズンに色々使っていただけると思う。


でも個人的には夏にタンクトップとかの上に着てもカッコいいと思っているので、4シーズンいける人は是非。











嵐田

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